“自治”をテーマとして、都政と都民の接点を9つの局面にとらえる。
それぞれを、液晶ディスプレイ、グラフィック表示、キャラクター造形の一体化した〈情報環具〉
として、空間内に均質に点在させる。
都政の全体像を、多様な観点から俯瞰させるハイビジョン映像「時空間データマップ」。
その映像フレームと観覧ベンチとなる
〈情報環具〉を空間に対位させることによって、情報ロビーを形成する。
これらの〈情報環具〉は、ストーンマテリアルな建築空間の中で、触感・色感・質感のある
ヒューマンディテールを強くアピールするスペースメディアとなっている。
テーマ“自治”を表象するキャラクターと映像観覧ベンチを造形する木彫の魂。
それらは、合理的かつ均整的な建築空間に対して、不協和音を奏でる情報環境となりながら、
新たな共生空間形成への相乗作用を成立させているのである。
自治、歴史、交流を主題とする3つのスペースメディアデザインは、
それぞれの空間の軸に沿って、〈映像環具〉を据える。
5.5m×2.5mの映像フレームをもつ大型ハイビジョンに映し出される都市東京の
時空間を俯瞰する「高精細マップ」。その画像に、コンピュータグラフィックを主体とする
“自治”に関するデータ情報が幅奏する。その映像は、視点の移動、視界の変化など、
見る者の視覚中枢を刺激する演出によって、視覚空間を可動させる。
45度の傾斜をつけた環具に嵌め込まれた15台のモニターには、都政の“歴史”の背景となる
記録映像が、高さ9mの建築内部の低層部に映し出される。
“交流”をテーマとする25面マルチ映像は、対峙する壁面に構成され、床面からモニターを
1→3→5→7→9面と積み上げ、逆三角形を形づくっている。
2つのマルチ映像は互いに呼応し、ゆるやかに脈動を繰り返す。そうしたオプチカルな
情報環境が、硬質な建築環境と互いに相関しあいながら、共生空間を生み出している。
都政情報ロビーのスペースメディアデザインは、建築内部との対比的なデザインディテールを
展開することによって、緊張と触発を生み出し、空間に共生する。
合理的かつ均整的な建築空間の中で、不協和音を奏でる木質の環境造形。
硬質な建築壁面と対峙しながらも、位相的に呼応しあう環境映像。
垂直に屹立する建築空間⇔空間低層部を這う〈情報環具〉。
重厚な壁面と床面、その不変性⇔視覚空間に動きを与える映像、その可変性。
内部を覆うストーンマテリアル⇔環具を包み込むナチュラルマテリアル。
無機的な白色光による空間照明⇔演色性の高い環境照明。
建築内部空間との対比的なスペースメディアデザインの質感や可変性という特性が、
建築と情報の共生空間の形成を可能にしている。
| 事業・運営主体 |
東京都情報連絡室 |
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プロデュース |
電通+吉原順平 |
| 所在地 |
東京都新宿区 |
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AD・デザイン |
田中俊行 |
| 建築面積 第一本庁舎 |
11,042F |
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展示設計 |
空環計画研究所 |
| 第二本庁舎 |
9,786F |
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企画構成 |
犬伏英之 |
| 展示空間 |
1,440F |
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建築設計 |
丹下健三・都市・建築設計研究所 |
| 完成年月 |
1991年4月 |
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展示施工 |
電通プロックス・乃村工藝社・丹青社 |
